キャンプの醍醐味といえば、火起こしといっても過言ではない。いや、ちょっといいすぎだが、私は、火起こしが好きだ。いつかは、火打ち石からボーボーに燃え上がるまでやってみたい。最近の火打ち石は、家の鍵くらいのサイズのモノがあるのだ。めちゃスタイリッシュなのだ。ダメ元で夫に提示したところ、「一回やったら使わんくなるやろ」と言われ終了。否定できない!(笑)しかし、なぜこんなにも、いい響きなの、火打ち石!!!それに、いざというとき、切り火できる!お清めできるんだよ?こんな文化、大事にしてもいいよね?うーん、もう一回、打診してみようかな。
というわけで、現在は、火打ち石ではなく、チャッカマン&着火剤という現代の最強火起こしタッグを使っている。ちっちゃいこどもいるので、なるべく安全で確実で工程の少ない方がいいということでこのタッグに落ち着いているが、問題はこの後だ。
以前、友達とキャンプに行った際、サッと出してきたのが火吹き棒なるものだった。ボールペンくらいのサイズから、1mくらいまで伸び、火元にダイレクトに息を吹ける便利道具だ。火起こしの時、せっせと風を送って煽って火を大きくするのだが、その火吹き棒の効率の良さったら!なんせ、息が散らずに火の近くで噴出できるし、長さもあるので、そんなに熱くない。なぜか、こどもも吹きたがるし、火も起こせるし(当然)、いいねー、うちも揃える?と流れに任せて、「うん」と言いやすいように誘導したはずなのに、夫は「ガスバーナーでええやん」と言う。
情緒もへったくれもねぇ!!!!!
夫はただ、ガスバーナーの方が効率いいでしょって言ってるだけだ。火吹き棒を否定しているわけではないのだ。あと、火吹き棒の火起こし以外の活用ポイントが見いだせないのが渋る理由だ。それはわかる。だって、これはほぼただのロマンなのだ。火吹き棒は、大半はロマンで購入するのだ(※個人の意見です)。火打ち石と一緒なのだ。こりゃ説得するのは大変だなぁと、諦めかけていた時に、セリアで見つけたのが、このブロワーだ。
ガス缶とほぼ同サイズ。仕組みはよくわからんが、先端の三角コーンをピストンすることで空気が出てくる。若干、嵩張るのは致し方なし。安いんだもの。空気の勢いもいいし、これも、こどもがやりたがって楽しそうだし、こりゃいい買い物したなぁ、と思っていたのだが、急にピストンが重くなり、樹脂とゴムの擦れるようないやな音がし始めた。使い方が悪かったのか、中のパッキンが磨耗したのだろうか。うーん。残念。
すると夫が、「ちっちゃい扇風機みたいなんあったら楽そうやな。」
焚き火の弾ける音がした。